調整期は練習の負担を減らす期間

大会前の練習量を減らし、蓄積した疲れを軽くしながら力を発揮しやすい状態を目指す調整を「テーパリング」と呼びます。減らす対象には、距離、時間、セット数などがあります。

量と強度は別の項目です。短く走ることと、ゆっくり走ることは同じ変更ではありません。練習回数も含めて、何を変えるのか整理します。

持久系競技の研究では何が分かったか

2023年の系統的レビュー・メタ分析は、主にランニングと自転車競技の14研究、174人をまとめています。練習量を減らす調整後に、タイムトライアル成績の改善が見られました。

練習量を41〜60%減らし、強度と頻度を維持した群などで改善が報告されています。ただし、これは複数研究を分けて分析した結果です。HYROXの選手に最適な減少率を直接調べた研究ではありません。

HYROXではランと種目の負担を別に見る

走る距離だけ減らしても、重いソリや高回数の種目練習を増やせば、全体の負担が下がるとは限りません。普段の計画をラン、筋力、種目の練習に分けて見直します。

どの練習を残すかは、これまでの練習量、経験、体調によって変わります。研究の割合をそのまま週のメニューへ当てはめず、指導者と練習履歴を共有して決めましょう。

直前の計画を相談するための記録

編集部の記録例

整理すること記録の内容
最近の練習量ランの距離や時間・種目のセット数
強い負担があった日全力に近い練習や重い器具を使った日
翌日の状態疲れ・睡眠・普段と違う痛み
当日の予定移動・受付・スタート時刻

「何日前から何%減らすか」だけを決めるより、どこに疲れが残っているかを具体的に伝える方が調整を相談しやすくなります。

休んだ練習を取り戻そうとして、大会直前に新しい高負荷メニューを足す前には、必要性を指導者と確かめてください。

練習以外の準備も終えておく

移動経路、受付の持ち物、使う靴やウェアを早めにそろえます。大会直前に試したことのない用品へ替えるより、練習で確かめたものを準備しましょう。

痛みや体調不良がある場合は、通常の疲労調整と同じ扱いにせず、医療専門職へ相談してください。

次に読む